ハンセン病 Q&A

病気について

ハンセン病とはどのような病気ですか?
ハンセン病とは、らい菌によって引き起こされる慢性の細菌感染症です。主に末梢神経と皮膚が侵されるなどの症状が発現します。しかし、この病気そのもので死に至ることはありません。
感染経路は、皮膚創傷部との直接接触又は鼻腔粘膜からの感染が考えられていますが、感染力・発病力(感染が成立した後、実際に発病させる力)とも極めて弱く、臨床的に見ると感染者は、免疫異常の体質の人が乳幼児期に感染者と長期かつ濃厚に接触した場合がほとんどです。さらに、衛生状態の改善により発生率も大幅に低下します。
元々自然治癒するケースもありましたが、1943(昭和18)年に特効薬プロミンが開発され、以後ハンセン病気は速やかに治癒する病気となりました。1950年代以降、療養所内患者の多くが菌陰性となり、さらに飲み薬の錠剤DDSの登場により、在宅治療も極めて容易になりました。
以上の点から、一般の人が感染することを恐れる必要は全くありません。このことは、90年以上に渡る患者隔離政策において、療養所の職員からは一人の感染者も出ていないことからも明らかです。