ハンセン病 Q&A

裁判について

裁判の目的は何ですか。
「人間としての尊厳」の回復です。そのためには、国の謝罪、社会復帰のための施策の実践、適切な経済的保障などが必要です。

ハンセン病患者は、人間の尊厳を踏みにじられ、しかもそれを長期にわたり放置されてきました。法律を廃止しただけでは被害は全く回復されていません。法律が廃止されたにもかかわらず裁判を起こしたのはそのためです。
被害を回復するための第一の条件は、社会的差別の撤廃です。それにはまず、国が過ちを認め、患者に謝罪することが必要です。
さらに、患者達が故郷に帰るためには、地域を挙げての支援と啓蒙活動、経済的な保証も不可欠です。また、今後も施設内での生活を希望する人が安心して生活していく体制を確立するためにも、国の責任の所在を明確にすることが是非とも必要です。
さらに、二度とこのような被害が起きないように、という願いもあります。このようなことを実現するために、裁判に訴えたのです。